定率リボルビング払い
利用残高に対して返済率を定め、返済額を決定する方式を定率リボルビング方式と言います。定率リボルビング方式は、元金定率リボルビング方式と元利定率リボルビング方式があります。
◎元金定率リボルビング方式
借入残高に定められた定率で算出した元金返済額に利息を上乗せして毎月の返済額を決定します。 借入金額10万円、実質年率12%、定率10%の返済額を計算してみましょう。 実質年率12の場合、月利は1%となり、これより毎月の利息を算出します。
1回目:元金返済残高100,000円×0.1+利息100,000円×0.01=返済額11,000円
2回目:元金返済残高90,000円×0.1+利息90,000円×0.01=返済額9,900円
3回目:元金返済残高81,000円×0.1+利息81,000円×0.01=返済額8,910円
4回目:元金返済残高72,900円×0.1+利息72,900円×0.01=返済額8,019円
5回目:元金返済残高65,610円×0.1+利息65,610円×0.01=返済額7,218円
元金定額リボルビング方式の場合、5回目で返済残高は60,000円となっています。元利定額リボルビング方式の場合、5回目で返済残高は63,458円です。元金定率リボルビング方式の場合、5回目で返済残高は65,610円です。返済総額、返済回数ともに多くなるでしょう。定率を上げれば、返済総額、返済回数は減少します。
◎元利定率リボルビング方式
借入残高に定められた定率で算出した額が毎月の返済額となり、利息は算出した返済額に含まれています。 借入金額10万円、実質年率12%、定率10%の返済額を計算してみましょう。 実質年率12の場合、月利は1%となり、これより毎月の利息を算出します。
1回目:元金返済額9,000円+利息100,000円×0.01=返済額10,000円(100,000×0.1)
2回目:元金返済額8,190円+利息91,000円×0.01=返済額9,100円(91,000×0.1)
3回目:元金返済額7,452円+利息82,810円×0.01=返済額8,281円(82,810×0.1)
4回目:元金返済額6,782円+利息75,358円×0.01=返済額7,536円(75,358×0.1)
5回目:元金返済額6,172円+利息68,576円×0.01=返済額6,858円(68,576×0.1)
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元金定率リボルビング方式と5回目を比較してみましょう。元金返済残高は65,610円です。元利定率リボルビング方式の場合、5回目の元金返済残高は68,576円です。明らかに返済総額、返済回数ともに元金定率リボウビング方式を上回りますね。
◎定率リボルビング方式のデメリット
定率リボルビング方式は、返済額が減少するとともに、元金残高の減り具合も減少してしまいます。返済残高が高額になってしまった場合、元金残高が殆ど減らないといった現象も引き起こしてしまいます。返済額が減少していき、負担が軽くなっていくように感じますが、元金が減らずに、利息のみ支払っている…なんていうことにならないよう、注意しなければなりません。支払い回数と支払い総額を算出してみるとよいでしょう。